生息地域
ディスカスの原種は南米、ブラジルのアマゾン川支流域に生息しているおり、水質の良い場所に群れで移動する傾向があります。アマゾン川の水温は年中28度前後をキープし、PHなど水質は雨季と寒気で変動します。また、大きく分けて3つの水質が存在し、クリアウォーター、ホワイトウォーター、ブラックウォーターとあります。 クリアウォーターは水の透明度が高く、PHと硬度も高く、ミネラルが豊富です。一方でブラックウォーターは真逆であり、枯れ葉などによって酸度が増し、水が茶色く変化します。 また、近年はアマゾンの環境変化とディスカスの乱獲により生息数や地域が非常に減少していることが問題視されています。
ワイルド個体とブリードの違い
ワイルドディスカスは、アマゾン川で直接捕獲され、輸入された個体のため、飼育が難しいと言われることが多いです。原種は主にプランクトン、枯れ葉や苔を食べて生きているため寄生虫を持っている可能性が高く、日本に到着するまでの輸送時間が長いため、水質が変化し、体調を崩すリスクがあります。ワイルドディスカスの繁殖が難しく、同じ種類でも生息する川が違う場合は雑種になり、綺麗な個体が生まれにくいです。また、ワイルド個体同士を繁殖させたものはブリード個体と呼ばれます。

ワイルドと比較して、ブリード個体の方が綺麗なことが多く、飼育しやすいため、改良品種されたディスカスの方が大変人気があります。日本に輸入されるブリード個体のディスカスは、錦鯉のように品種改良された種類が多数あり、大半は東南アジア(マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、タイ他)で繁殖されています。多くのブリーダーは厳しい繁殖条件、水質条件や衛生条件を満たしているため、安心安全な状態で国内に入ってきます。一方で、質の悪い親ディスカスを繁殖させるブリーダーもおり、ホルモン剤で模様や発色を挙げている方もいるため、注意が必要です。
デイスカスの種類
原種は、河川や地域によって生息する種類が決まっており、主に、ブルーディスカス、グリーンディスカス、ブラウンディスカス、ヘッケルディスカスの4種類に大別します。一方で改良品種のディスカスは、ブルーダイアモンド、コバルトブルー、ターコイズブルー、レッドメロン、スネークスキン、リングレオパード、オリエンタルドリーム、タイガーターコイズ、ミルキーウェイ、アルビノなど、多くの種類が存在します。【写真個体】グリーンヘッケルクロス・ディスカス 12~13cm± (現地セレクト)
1,026ポイント
【写真個体】クラシカルワットレイ (第三系統) 14-15cm (現地セレクト)
1,386ポイント
【現地セレクト】レッド カバー・ディスカス 7cm (サンプル写真)
315ポイント
【現地セレクト】Fiamma rossa(フィアマ・ロッサ) 8cm± (サンプル写真)
441ポイント
936ポイント
【写真個体】アレンカー クロス・ディスカス 14cm±(現地セレクト)
846ポイント
【写真個体】アレンカー クロス・ディスカス 14cm±(現地セレクト)
846ポイント
【写真個体】ラフレシアレッド ・ディスカス 12~13cm (現地セレクト)
1,161ポイント
【写真個体】グリーンヘッケルクロス・ディスカス 12~13cm± (現地セレクト)
1,026ポイント
【写真個体】アレンカー クロス・ディスカス 14cm±(現地セレクト)
846ポイント
ディスカス飼育の難易度
ディスカスの飼育は難しいと言われることは少なくありません。それは残念なことに多くの熱帯魚ショップで正しい知識を持っていなく、ネット上で出回っている間違えた情報を信じるためです。実際は、ディスカスの特徴と基本を適切に理解した場合は10年以上飼育でき、ディスカスのペアがいる場合は繁殖させることにも成功できます。水質にうるさい
ディスカスは他の熱帯魚と比較した場合は水質に非常に敏感なため、定期的に水換えを行う必要があります。水換えをする理由としては、硝酸(NO3-)を常に25ppm以下、亜硝酸(NO2-)とアンモニア(NH3/NH4+)を0ppmで維持しないと体調を崩したり、病気になったり、拒食になってしまいます。本来は他の熱帯魚でも当たり前な作業ですが、ディスカスは行動(近づいてこない、隠れるなど)や体色(黒くなるなど)でわかりやすく表現してくれます。
また、水温はヒーターを用いて28度以上に設定し、美しい健康的なディスカスを育てるためにはGH、KH、NO3を定期的にチェックおよび調整することをお勧めします。
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病気になることも
どの熱帯魚と同じようにディスカスも病気になることがありますが、ディスカスはわかりやすい方です。また、ワイルドディスカスに対して改良品種の方が病気しにくいですが、両方とも病気になることはあります。代表的な病気は主にヒレ腐れ病、エラ病、穴あき病ですが、それ以外にも拒食症になることもあります。また、「ディスカスが白点病になった!」という方もいらっしゃいますが、水温を28以上でキープした場合は絶対に白点病になりませんのでご安心ください。
ヒレ腐れ病(尾ぐされ病)
ヒレ腐れ病は濾過層内で繁殖する病原菌であり、多孔質ろ材を使用した場合に発生しやすいです。多孔質ろ材の場合は嫌気性バクテリアが繁殖するため使わない方がいいです。
穴あき病
穴あき病は人間でいう「おでき」のようなものです。穴あき菌に感染すると発症します。薬は様々なものが出回っており、薬を使っても効果がなかったという方が多いですが、実際はオクトシン成分のみが効果的です。
エラ病
寄生虫と細菌性の両方が存在します。片方のエラしか動かさない(たたむ)またはエラが広げる行動をします。
ディスカスは安くない
ディスカスの値段は数千円から数万円のものがあり、大きい個体の方が高い傾向があります。熱帯魚1匹に対しての値段は安くはないとされていますが、育て方によっては10年以上生きる個体もあります。何よりも美しいことと育てがいがあることが購入に至る多くの理由です。また、個人でディスカスをブリードしてオークションサイトで安く販売していることもありますが、ブリードは簡単なことではなく、病気にかかりやすいこともあるので要注意です。そのためJDL(Japan Discus Laboratry)では、ディスカスが稚魚(5mm程度)の際に免疫を上げるためにあえて稚魚を病気にかけさせるなど様々な工夫がされています。これは一般的には難しい作業です。デイスカスの飼育方法
熱帯魚の王様を健康的に飼育するにあたってはまず、水槽サイズ、フィルター、ヒーター、水質調整剤と餌が大事です。本記事では理想的な設備と一般的な商品を両方とも紹介します。それぞれのメリットとデメリットをご理解の上で商品を選んでください。水槽
主にアクリル水槽とガラス水槽が存在します。アクリル水槽は軽く、ガラス水槽より安いことで選ばれることが多いです。ただし、ガラス水槽は長期で見たさいに透明度が高く、清掃した際に傷がつきにくいメリットがあります。そして水槽サイズはディスカスを何匹入れるのかで決めます。

60cm水槽でディスカスを飼う
60cm水槽と呼ばれるものは、横幅が60cmであることを示しています。メーカーや方式によっては高さや奥行きが異なり、それによって水量が大幅に変わります。
1回/週に80%の水換えをする場合は、60cm x 45cm x 45cm水槽(おおよそ100リットル)で、6cmサイズのディスカスを10匹飼うことが可能です。一方で、60cm x 30cm x 36cm(おおよそ60リットル)の場合は6cmサイズのディスカスは5-6匹になります。
フィルター
アクアリウム用のフィルターは主に上部フィルター、外部フィルターとスポンジフィルターがあります。上部フィルターと外部フィルターは、多孔質ろ材を使用し、ディスカスが病気になりやすいため一切お勧めしません。
また、スポンジフィルターの場合は病気の予防と手入れがしやすいメリットはありますが、流量が問題のため、エアリフト式の場合はNGです。ディスカスも人間同様に臭い匂いを嫌がり、怯えや成長不良の原因になります。そのため、水中ポンプ式の高性能濾過フィルター(JDL製)を使いましょう。
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ヒーター
各メーカーでヒーターを販売しており、多くは水草レイアウト用の26度固定ですが、ディスカスは必ず28度以上必要です。そのため、温度調節のできる信頼性の高いニッソー製を使いましょう。また、ヒーターのワット数は水槽容量より少し高めにすることが安全です。水質調整剤(バクテリア、P H)
バクテリア剤は無意味です。入れても入れなくても基本的には5-6日で良いバクテリアが自然と出来上がりますのでご安心ください。これはショップによって「バクテリアを入れた方がいい」という意見もありますが、プロは一切使いません。そして使わなくなっているショップも徐々に増えて来ています。 P Hについては、ディスカス=弱酸性と思われていることが多いですが、間違えです。実際、ディスカスは弱アルカリ性の水を好みます。冒頭でも記載した通り、ディスカスが好むクリアウォーターは、P Hが弱アルカリ性であり、それはミネラルが豊富で硬度が高いからです。 ディスカスを健康的かつ美しく育てるためには以下商品を使うべきです。84ポイント
66ポイント
73ポイント
525ポイント
570ポイント
855ポイント
ディスカスの餌
市販では主にドライフード、赤虫とディスカスハンバーグが販売されております。 ドライフードは、ローストされいるためビタミンが少なく、消化できない穀類が含まれています。人間で言えばカップ麺を毎日食べているようなことです。そして、赤虫は栄養が少なく、雑菌や寄生虫感染のリスクが高まります。また、未消化物が多くなり、フンの量が増えて濾過層に負担がかかります。 ディスカスを適切に育てるためには、ディスカスハンバーグが正解です。ただし、牛はつのみの場合は健康に害であり、少なくとも5種類以上の配合が必要となります。また、水の中に成分が溶け込むものはNGとして考えてください。餌の与え方
ディスカスには1日に2回以上餌を与えます。一回あたり15分以内に食べ切る量が目安となります。また、週に一度絶食させ、消化器官をリセットさせます。 若いディスカスは特に食べますので、餌を与える回数を適度に増やすことで成長が早まります。注意点としては、餌の量を増やすのではなく、食べる回数を増やすことです。魚もボディービルダーのように「量」より「質と回数」です。また、餌が増えた場合は糞の量も増えるので水換えの回数も増えます。定期的に水質検査をしましょう。JDL 乳酸菌入りディスカスハンバーグ / スーパーグローイング(育成用/冷凍)
¥900 – ¥3,25045ポイント
47ポイント
37ポイント
47ポイント
55ポイント
35ポイント
ディスカスが餌を食べない
さぁ!ディスカスを迎えて、これから楽しい飼育生活が始まります。まずはディスカスを水槽に入れて少し経ったら餌を与えたいみたいと思うのが普通ですが、ここでよく出てくる問題は、ディスカスが餌を食べないことです。まずは以下を確認してください。- NO3の数値が高くないか? ディスカスは水質に非常に敏感な魚です。pHやアンモニア、亜硝酸、硝酸のレベルを適切に保つことが重要です。水質の悪化は、ディスカスが餌を食べなくなる原因になります。特に硝酸塩の濃度が25ppmを超えると、ディスカスは食欲を失うことがあります。また、拒食症や病気に発展します。
- 他の熱帯魚にいじめられていないか? ディスカスは環境の変化や他の魚との相性によってストレスを感じやすく、餌を食べなくなることがあります。水槽内のレイアウトを変える、あるいはいじめられている個体がいる場合は、セパレーターで隔離するなどの対応が必要です。
- 病気の疑い 餌を食べない原因が病気の場合もあります。体色が黒ずんでいたり、エラの動きが異常な場合は、すぐにディスカス専門店に相談しましょう。更に購入直後の場合は購入店に問題がある可能性があります。ディスカスに対して誤った知識を持っているショップが多いためご注意ください。